今週の朗読
パラーシャー:創世記 6:9-11:32
ハフタラ:イザヤ書54:1-55:5
ブリットハダシャ:ペテロの手紙Ⅱ2:1-3:18
今日のトーラー箇所は、タイトル通り「ノア」
ノアの洪水と、アブラハムが出現するまでの物語がしるされている。
ノアの洪水、箱舟についてはあまりにも有名なのでご存知だろう。
地上に悪徳が増し、それで主はいよいよ全てを0にすることを「決行」したのである。
ただし「主の好意を得た(創世記6:8)」ノアとその家族を除いては。
全てをリセットする上で、主は御自身の目的である創造の完成という、希望をノアに託したのだ。
半年間の大洪水…そして1年半の水が引く期間
ノアとその家族はずっと狭い箱舟の中に入っていた。
水が引いて、陸地から出てきた時は、どんな気持ちだったのだろうか…。
前回のトーラーはべレシートだったが
人間の悪が天まで届き、手に負えなくなったので、それで神は洪水を引き起こした…と述べた。
洪水前、地球は分厚い水の層、いわゆる「水蒸気大気」でバリアされていたそうだ。
これは「創造科学」と呼ばれるジャンルからみた科学的見地なのだが、ノアの大洪水以前に水蒸気層が大気中に存在しており、この水蒸気層が、ノアの時代になって、「40日40夜」の大雨となって地表に降り注いだのだという。
もしこの説が正しいのであれば、何らかの変異があり、そこでその水の層が切れて、地上にドッと雨として、文字通り「地上を覆った」のだろう。
あと、社会科の授業でやった、もともと大陸は一つであったという「大陸移動説」も、今となれば、このノアの洪水と大いに関係があるのではないのか思われる。
各民族の神話や言い伝えにも必ず、大洪水の伝説は出てくる。
洪水ははるか昔、トーラーの記述通り、実際に存在していたのである。
また、洪水前の世界と後では、様相がかなり違う。
トーラーによれば、洪水前後、人の一生は「120歳」となったという(創世記6:3)。
これもさっき述べた水蒸気大気が、宇宙からの放射能や、太陽から発する紫外線から守る役割があったのだそうだ。
だからこそ、洪水前の寿命は1000年近いのだろう。
先週のトーラー箇所で触れた、アダムやメトシェラ等、930歳だとか969年生き・・・(創世記5:5、5:25-27)とか、現在では全く検討につかないが、確かに放射能や紫外線を浴びなければ、これくらいの寿命は保てるであろうとの医学的論証も存在する。
しかしノア自身も950歳だそうだし、その息子セムも600歳は生きたのだというから、洪水後、徐々に寿命は今のようになっていったのだろう。
だが、悲しいかな、歴史は繰り返すのだろうか・・・
またもや人間社会は悪が蔓延ってしまった。
それを象徴するのが「バベルの塔」
そう、ニムロドを代表とする王国の出現だ。
現在、考古学上で「カルデア」とか「バビロニア」とか呼ばれてる、地域での出来事なのである。
人類はノアと「もう二度と滅ぼさない」と約束を果たし、セム、ヤフェト(※ヤペテ)、ハムの三兄弟から、我々人類が広がっていくことになるのだが、そのハムの何代かにニムロドがいるとトーラーは語っている。
※新改訳聖書訳では「ヤペテ」
セムやハム、ヤフェト(ヤペテ)、ニムロドについてはまた次の機会に記します。
ともかく科学的にも洪水は地球に変化をもたらし、そして霊的にも水によって地球が清められたわけだ。
「主は宥めの香りをかいで、御心に言われた。『人に対して大地を呪うことは二度とすまい。人が心に思うことは、幼いときから悪いのだ。わたしは、この度したように生き物をことごとく打つことは、二度とすまい。
地の続くかぎり、種蒔きも刈り入れも、寒さも暑さも、夏も冬も、昼も夜も、やむことはない。』」
(創世記8:21-22)
そのように主は約束された。
主は再び世界を創造されたのだ。
それが今日に続く社会を作っていった。
今回の「ノア」で気になることが2つある。
根拠はこの聖句であることは確かだ。
聖霊とは神ご自身でもあり、聖書にも「実に、わたしたちの神は、焼き尽くす火です(ヘブライ人への手紙12:29)」とあるように、主は(聖霊は)「焼き尽くす火」であり、これは終わりの時代に「火による裁き」があるであろうという。
もう一つは上記の聖句
「人が心に思うことは、幼いときから悪いのだ」
これは、人間である我々にとっては耳の痛い話であろうが、私には同時に、これが真実であるようにも思える。
激増する少年犯罪の報道を見るたびに、それは凄く感じてしまう。
やってる犯罪の内容は成人犯罪の手口に似て劣らず、大人顔負けの犯行なのである。
今、日本でも少年法見直しの話があるのだが、人はどこまで人を裁けるのであろうか。
イレギュラーや冤罪だってありうるのだから、難しい問題であるとは思う。
しかし、主は何もかもご存知でおられる。