ブリットハダシャ:ペテロの手紙Ⅱ 2:4-3:15
トーラー朗読のサイクルがスタートした。
トーラーとは旧約聖書の最初の5書、いわゆる
そして申命記まで読み終えたら、また創世記に戻る。
1年を1サイクルとし、この5書を1年間かけて、毎土曜日(安息日)ごとに読み上げる。
ただトーラーを1年で全部朗読するからには、1日大抵平均3章位を朗読することになるので、1回の朗読が結構長く感じるのだが。
それと付随して、同じ旧約聖書内のトーラー以外
…いわゆる「ヨシュア記」以降「マラキ書」までの書簡も朗読している。
それらをヘブライ聖書では、預言書(ネイビーム)・諸書(ケトゥビーム)といい、
預言書もしくは諸書の朗読箇所は「ハフタラ」という。
ただ、これはユダヤ教の朗読規定がないので、朗読箇所をどう決定しているのかというと…
…ここは牧師である手腕を活かし(笑)
トーラーやハフタラ朗読に応じ、そこから説教テーマを決め、朗読箇所を決定している。
さすがは、ホーリネス出身、ペンテコステ育ちだけはある。
私の出身の、カトリックも実は朗読箇所が毎週決定されてるので、ここまでのスキルはないのかもしれない(笑)
「創世記」
はじめに神は天地を創造された…で始まる、有名な聖句
クリスチャンでない方でも知ってる箇所ではあるだろう。
毎年、年に一回は必ず巡ってくるわけで、
その度に先生の説教も違ってくる。
今年は「ネフィリム」に焦点をあてて話を展開していた。
「ネフィリム」とは人間の女性と、天使との間の子とのことだそうで、
トーラーにはこう記されている。
「神の子らは人の娘たちが美しいのを見て、おのおの選んだ者を妻にした」(創世記6:2)
要は、神の子…神の使い、即ち天使と人間のハーフで、
ともすれば人間には持ち得ない、ずば抜けた能力や腕力を持っていたのではないか、とは容易に想像できる。
それにしてもネフィリムって、ゲームやアニメの素材になってそうな…(笑)
トーラーによると、アダムから続く人類は、堕落に堕落を重ねていたようだ。
とすれば、このネフィリム達は人間以上の能力があるが故、かなりの悪事を、生まれ持った能力と腕力で、人間以上のことをしでかしたのかと思ってしまう。
「主は言われた…"わたしはこれらを造ったことを後悔する"」(同6:7)
聖書全巻通して、哀れみ深い主が「後悔」したことは、この箇所にしかない。
となると、彼らの功績(いや、悪事)は相当で、かなり手こずったのだろう。
人間の悪事ならば、まだ救いようがある。
人間は蛇に唆されて知恵の実を食べてしまい、そこから「善悪を知るもの」となってしまった。
(そこは蛇の言うとおりにはなったのであろうが)
ただ、人間は誘惑者に会って堕落してしまったので、人間も悪に満ちたとはいえ、反面「善を追及する心」が残っているがゆえに、修復の余地がある。
ただし天使の悪事は、誘惑者なしに自ら堕落してしまった。
何より先生が説教中に指摘した
「人は救いの余地があるが、天使は救われない」
考えたらそうだ・・・
天使は元々、主に使える使いなわけだから。
でも誘惑者なしに堕落したので、罪は重いのであろう、堕天使というくらいだし。
しかし、天使と人間のハーフとならば、人間以上の知識と腕力、そしてずば抜けた予知能力をもっているであろう、いわば半ば「超人」。人間の人知では解決できるわけないし、きっとそれ以上の事象がおこったのであろうか。今ではさすがに知る由もないが。
神で以っても手に負えなかったって事か。
しかし、実際には人間と切っても切れない関わりを常に持ち、感情を表現できる神だからこそ、このような描写があり得ると思う。
神は哲学者でもなく、お伽話にでてくるような抽象的な存在でもないのである。
今はネフィリムはいないし、天使が俗世間に来て人間に子を・・・なんていうことはないし、現実的に有り得ないのだが、霊的にはまだまだ有り得るとのことだ。
「悪霊」となり人間の心に入り込んだり、もしくは俗世間にうよついたり。
「聖霊」がいるのだから、悪霊(堕天使)がいるのもうなづける。
まれに人知を超えた、何かを予知する「見える力」、ずば抜けた能力を持っている人がいる。
「この場所は圧力が強くては入れない」とか「この人は青いオーラを持ってる」とか。
あるいはカリスマ性を持っている…他。
でも、それは悪霊(浮遊霊とか)をも見えるということなので、決して良い事とは限らない。
予知能力、ずば抜けた能力は善のみならず、悪にも強く作用するからだ。
余計なものは「見なくてもいいもの」だから、神は敢えてそれらは見えなくされたと。
まあ、大本教祖とまではいかなくても、私の知り合いで「見える」人、「霊感のある」人が何人かいる。共通していることは、彼らが普段聴いてる曲が、どうも霊的には落ち着かない曲を好む傾向にあるように思えた。
センスというのか信仰と、その能力は別ということか。
そういう事が重なり、そこであの、ノアの洪水に発展するわけです。
以下は次回の朗読に続く・・・。